ベンチ「長すぎる」、全長26メートル 熊本駅前の市電停留所 急ぐ乗客、乗り越えも

熊本日日新聞 | 2021年06月20日 09:00

市電熊本駅前電停のベンチに座って電車を待つ乗客=17日、熊本市西区

 熊本市交通局がJR熊本駅白川口(西区)の市電熊本駅前電停に設けた木製ベンチが「長すぎる」とネット上などで話題になっている。全長26メートルもあり、間に切れ目のない“一枚板”。急ぐ乗客らがベンチをハードルのように飛び越えたり、踏み越えたりする光景もみられ、交通局はベンチの改良を検討している。

「駅に急いでいて、目の前に長いベンチがあったら飛び越えたくなりますよ」「スケボーをする若者にとっては格好の遊び場。事故につながる恐れもある」。17日の市議会都市整備委員会で、市議から「長すぎるベンチ」に厳しい指摘が相次いだ。

 交通局によると、ベンチは高さ40センチ、幅60センチ。県産杉を使用しており、設置費は約750万円。26メートルもの長さにしたことについて、交通局は「電車を待つ乗客にベンチに沿って並んでもらうことで、周辺の通行人との交錯を防ぐ狙いがあった。遠回りにはなるが、横入りの防止にもなると考えた」と説明する。

 実際、3月中旬の設置以降、朝の通勤ラッシュの時間帯には整然と電車を待つ人の姿が見られる。

 ただ、乗客が少ない時間帯にはベンチを乗り越える人も。雨天時の通勤で利用する久野修司さん(38)=中央区=は「初めてベンチを見た時、どうやって乗車口に行けばいいか戸惑った。急いでいる人にとって、最短距離で行けないのは不便」と話す。ベンチを踏み越えたとみられる靴の跡もあり、交通局には「ベンチが汚れている」との苦情も寄せられている。

 交通局はベンチが汚れるたびに拭いていたが、“ハードル越え”が相次ぐため、「ベンチを乗り越えないでください」と呼びかける張り紙を4月下旬に掲示。6月には仮設の柵を設置した。

 「長すぎるベンチ」については、市電の利用者から「大きな荷物があっても、座ってゆっくりできる」(70代女性)、「木の香りが心地よい」(20代女性)と好意的な意見もあるが、交通局は「乗り越えようとして転倒する恐れもある。安全性と利便性の両面から改良する必要がある」として、ベンチの間を数カ所切断し、通り道を設けるなどの対応策を検討する。(岡本遼、久保田尚之)

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