5月3日付

05月03日 09:13

 「人流」とは「人の流れ」のこと。新型コロナウイルスの感染再拡大をきっかけに、政府が対策のキーワードとして盛んに使うようになった言葉である▼本紙の記事データベースによると、「人流」が本格的に紙上に登場し始めたのは今年に入ってから。政府が商業施設などにも営業時間の短縮を要請するようになると「人流」の使用頻度も急速に増えた▼お役所言葉である「人流」に引っかかりを覚える人もいる。作家の平野啓一郎さんもその一人。自身のツイッターに「政治的に、コントロールすべきもの」という意味で使われているから、と違和感の理由をつぶやいている▼では「見回り」はどうか。飲食店が時短要請に協力し、十分な感染対策を講じているかを行政が確認する取り組みのことだ。4月に「まん延防止等重点措置」の適用対象となった大阪府などで始まったが、感染の再拡大は止まらず、3度目の緊急事態宣言が発令されたのは承知の通り。効果はどれくらいあったのだろう▼熊本市中心部の繁華街でも、県と市による見回りが始まった。一軒一軒くまなく見回るには、かなりの労力が必要なはず。予算もかかる。本来なら、そうした労力や予算はコロナ禍で困窮している人々の「見守り」と救済に回したいところだが▼きょうは憲法記念日。命と健康を守るために致し方ないとはいえ、さまざまな権利や自由がコロナ禍によって制限される状況がいつまでも続いていいはずがない。気の重い大型連休は今年で終わりにしたいものだ。

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