5月1日付

05月01日 09:11

 ステイホームの大型連休中、お世話になる人もいるだろう。コロナ禍で急成長中の料理宅配サービスである▼業界大手ウーバーイーツの日本法人代表を務める武藤友木子さんは「二兎[にと]追う者 三兎を得る」をモットーに、課題を乗り越えてきたそうだ。「簡単に片方を諦めず、どちらも同時に達成する方法を考えることで、より大きな成功が得られる」。企業戦略に迫るテレビ番組で語っていた。実績に裏打ちされた言葉には説得力がある▼菅義偉首相にも手にしたい「三兎」があるだろう。コロナの感染拡大を抑え、東京五輪・パラリンピックを成功させ、次期衆院選で勝利する-▼しかし、いずれにも見通しが立たない中で変異ウイルスが拡大した。感染状況は急速に悪化し三兎どころか一兎さえも難しくなっている▼きのうは、大阪府幹部が各保健所に「高齢者は入院の優先順位を下げざるを得ない」とメールしていたことが明らかになった。撤回し謝罪したが、病床ひっ迫は取り消しようのない事実だろう。五輪の大会組織委員会が日本看護協会に医療スタッフ500人の確保を要請したことに対しても、SNSでは「それどころではない」と反発する書き込みが広がっている▼五輪を巡っては、観客数の上限決定が6月に先送りされた。「無観客」のカードを切ってしまえば、残るカードは「中止」だけになるとの計算も働いたのだろうか。終わってみれば「一兎をも得ず」。そんな事態を避けるには何をすべきか。想定しておく時期に来ている。

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