自民、夫婦別姓巡り賛否 保守派は通称使用拡大案を主張
![自民党の氏制度の在り方に関する作業チームの会合であいさつする逢沢一郎座長(中央)=12日午後、東京・永田町](/sites/default/files/images/newspack/2025-02PN2025021201001881.-.-.CI0003.jpg)
自民党は12日、氏制度の在り方に関する作業チーム(逢沢一郎座長)の会合を党本部で開き、選択的夫婦別姓制度の導入可否を巡る議論を開始した。導入推進派からは夫婦同姓を原則とする現行制度の不便さを解消するよう求める声が上がった一方、保守派は旧姓の通称使用拡大案を主張。賛否が割れていることから、期限を設けずに議論を進める。
自民内では夏の参院選を控え、党の結束維持と保守層つなぎ止めを優先し、意見集約を先送りすべきだとの声が強い。これに対し立憲民主党は、夫婦別姓に前向きな世論を背に導入法案を今国会に提出する構えで、自民を揺さぶる狙いだ。
会合には約50人の議員が出席した。冒頭、逢沢氏は「広く国民の理解を得られるよう方向性を見いだしたい」と述べた。
推進派の井出庸生衆院議員は「旧姓を変えたくないという人たちの思いに応えることが一つの出発点ではないか」と提起した。慎重派の高市早苗前経済安全保障担当相は「過去の衆院選、参院選では通称使用拡大を公約に掲げた。まずはそれを守るべきだ」と訴えた。