「男性活躍」条例制定へ、広島県 家事育児の参加を促進
広島県の湯崎英彦知事は10日の記者会見で、男性の家事育児参加を促進するため「男性の家庭生活における活躍推進条例」を制定する方針を示した。県によると、男性の家庭活躍に特化した条例は都道府県で初。総務省の2021年調査で、県内の共働き世帯で女性の家事育児時間が男性の約3・5倍となるなど、負担が女性に偏っている現状の打開を図る狙い。
湯崎氏は16年に女性活躍推進法が全面施行し女性の就業が進んだ一方、性別による役割分担意識は残っていると指摘し「変化には意外性やインパクトが必要だ。職業生活での女性活躍との対比で、家庭での男性活躍に特化した条例を作りたい」と説明した。
10年に全国の知事で初めて育休を取るなど、湯崎氏は男性の家事育児促進に取り組んでいる。
条例案は、男女問わず協力して家事育児に参加する「共育て」の定着と、子育てしやすい社会の実現を目指す目的で、県の責務や企業などの役割を明記する。早ければ6月の県議会に提出する。