墜落アゼル機に多数貫通痕 カザフ政府が暫定調査結果
【モスクワ共同】カザフスタン運輸省は4日、昨年12月下旬に同国西部で38人が死亡したアゼルバイジャン航空機の墜落に関する暫定調査報告書を発表した。機体には多数の貫通痕や外部からもたらされた金属片が見つかったが、分析には追加の調査や鑑定が必要と指摘し、墜落原因の特定には踏み込まなかった。
報告書によると機体後部や左エンジン、左主翼などに多くの貫通痕が見つかった。外部からの金属片の写真も公開した。
管制官が乗員とみられる人物に対し、旅客機の目的地だったロシア南部チェチェン共和国グロズヌイで、無人機攻撃などに対応する防空態勢が取られるとの予定を通知した交信内容も公開された。誤射につながった可能性がある重要な部分だが、時刻は明示されず、曖昧さが残った。
旅客機には乗客乗員67人が搭乗。アゼルバイジャンの首都バクーからグロズヌイに向かい、アクタウ近郊で墜落した。
アゼルバイジャンのアリエフ大統領は、意図的ではなかったもののロシア軍の攻撃を受けたのは明白だと主張し、ロシア側に関係者の処罰などを求めている。