首相、予算案修正に前向き　立民「政府基金の過剰分財源に」

　石破茂首相は３１日の衆院予算委員会で、２０２５年度予算案の修正に前向きな考えを示した。「各党の提案や考えを承りながら、より良い方法を目指す」と述べた。立憲民主党は、国民の生活苦を改善するには修正が必要だとし、公立小中学校の給食費無償化や、高校授業料無償化の拡充を要求。修正に伴う財源として、政府基金の過剰分を充当するよう求めた。

　予算案の３月中の成立を確実にするには３月２日までの衆院通過が不可欠となる。自民、公明両党は衆院で少数与党のため、首相は野党の主張に改めて低姿勢の答弁で応えた形だ。自公は、所得税が発生する「年収１０３万円の壁」引き上げを巡って国民民主党と、高校授業料無償化を巡っては日本維新の会と協議を進めている。

　首相は予算委で「現時点では、政府として最も良い予算案を提案している」とも強調した。立民の城井崇氏は、政府基金が７兆７８１２億円にも達するとの党の試算を紹介し、財源として活用できると説明した。ガソリン税の暫定税率廃止なども実現し、国民負担を軽減すべきだと訴えた。