宇土市で国目標超えるPFAS検出 最終処分場井戸から3・8倍 周辺住民に「井戸水飲まないで」
宇城、宇土、美里の2市1町でつくる宇城広域連合は28日、宇土市松山町の最終処分場の監視井戸から、国の暫定目標値の3・8倍となる有機フッ素化合物(PFAS)を検出したと発表した。半径500メートル内にある両市の井戸所有者に対して、追加調査の結果が出るまで井戸水を飲まないように呼びかけている。
PFASは自然界や体内で分解されにくく、発がん性などの影響が報告されている。国は水道水や河川・地下水の暫定目標値を1リットル当たり50ナノグラム以下(ナノは10億分の1)としている。
連合によると、熊本県の要請で昨年12月に管内2カ所の最終処分場で採水。1月17日に結果が判明し、松山町の処分場の地下水から、PFAS2種類(PFOS、PFOA)の合計で190ナノグラムを検出した。もう1カ所は5ナノグラム未満。
処分場は2019年ごろまで使用。連合のごみ処理施設から出た焼却灰や破砕した不燃物などを埋めた。
検出後、連合や県などが周辺住民や事業者らに事情を説明。県が半径500メートル内の住宅や事業所計15カ所の地下水を調べている。周辺河川の調査も実施予定。連合の環境衛生課は「県と連携して発生原因や汚染範囲の特定を急ぐ」とした。(古東竜之介)
RECOMMEND
あなたにおすすめPICK UP
注目コンテンツTHEMES
医療・健康-
【速報】宇城市の水源からPFAS 国の暫定目標値の2倍
熊本日日新聞 -
感染症を医師、研究者から学ぼう 2月8日、熊本・人吉市で「肥後医育塾」 受講者募集
熊本日日新聞 -
1日の歩数1800歩増えた! 高齢者、スマホアプリで励まし合い 水俣市で成果報告会
熊本日日新聞 -
【とぴっく・阿蘇市】感染症患者への対応訓練
熊本日日新聞 -
元TOKIOの山口さん「自分と未来は変えられる」 熊本市で講演、アルコール依存症の経験語る
熊本日日新聞 -
強制不妊の補償金、熊本県に2件申請 受け付け開始から1週間
熊本日日新聞 -
帰宅できない認知症高齢者を一時保護 受け入れの福祉施設団体と八代市、八代署が協定へ 家族の迎えまで
熊本日日新聞 -
増える間質性肺炎、早期発見を 乾いたせき、息切れの症状 済生会熊本病院・一門医師に聞く
熊本日日新聞 -
インフル患者減も警報レベル続く 熊本県感染症情報
熊本日日新聞 -
複数の人格と生きる実情、知って 解離性同一性障害テーマに映画 当事者監修、熊本市で上映会
熊本日日新聞
STORY
連載・企画-
移動の足を考える
熊本都市圏の住民の間には、慢性化している交通渋滞への不満が強くあります。台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出などでこの状況に拍車が掛かるとみられる中、「渋滞都市」から抜け出す取り組みが急務。その切り札とみられるのが公共交通機関の活性化です。連載企画「移動の足を考える」では、それぞれの交通機関の現状を紹介し、あるべき姿を模索します。
-
学んで得する!お金の話「まね得」
お金に関する知識が生活防衛やより良い生活につながる時代。税金や年金、投資に新NISA、相続や保険などお金に関わる正しい知識を、しっかりした家計管理で安心して生活したい記者と一緒に、楽しく学びましょう。
※この連載企画の更新は終了しました。1年間のご愛読、ありがとうございました。エフエム熊本のラジオ版「聴いて得する!お金の話『まね得』」は、引き続き放送中です。