トランスジェンダー入隊制限か 米大統領令署名へ、報道
【ワシントン共同】トランプ米大統領は近く、心と体の性が異なるトランスジェンダーの米兵に関する方針を策定するよう、国防総省に指示する大統領令に署名する。トランス当事者の入隊が大幅に制限される可能性がある。トランプ氏は軍での多様性・公平性・包括性(DEI)推進の取り組みを廃止する大統領令も出す。米メディアが27日報じた。
米軍でのトランスジェンダーの扱いは政権交代のたびに方針が変わる。トランプ氏は就任初日の20日、トランス当事者の入隊を認めたバイデン前政権の方針撤回を命じた。AP通信によると、米軍のトランス当事者は推定で9千~1万4千人。
トランプ政権は、トランス当事者が軍の即応性や部隊の結束を損なうと主張。ヘグセス国防長官は27日、記者団に「大統領令が迅速かつ確実に順守されるよう努める」と強調した。
米軍ではオバマ政権下、入隊済みの米兵がトランス当事者と公言しても除隊させられない措置を導入。17年7月から新規入隊を認める方針も決まっていたが、同年1月発足の第1次トランプ政権が反対、入隊を禁じた。