ガザ停戦合意「履行遅れ」 ハマス、住民帰還巡り応酬
【エルサレム共同】イスラム組織ハマスは25日、パレスチナ自治区ガザの停戦合意に基づいてイスラエルがガザを南北に隔てる回廊を開放せず、住民の北部帰還が実現しなかったとして「履行を遅らせている」と批判した。イスラエルのネタニヤフ首相は、ハマスが拘束する民間人女性1人の「解放が調整されない限り、北部への帰還を許可しない」と主張した。
合意内容によると、ガザ住民の北部への帰還は25日に始まる予定だった。パレスチナ通信によると、イスラエル軍は、北部に帰還するためガザを南北に隔てる「ネツァリム回廊」の開放を待っていた住民に発砲し、1人が死亡、子どもを含む複数人が負傷した。イスラエル軍は「脅威」に対して警告射撃をしたとし「危害が及んだという報告はない」と主張した。
イスラエルのメディアによると、ハマスが25日に解放した人質4人の中には当初、女性民間人1人が含まれる想定だったという。結局この女性は解放されず、イスラエル側は「義務を果たしていない」と訴えていた。