化石燃料依存は「怪物」 国連総長、気候対策訴え
【ダボス共同】国連のグテレス事務総長は22日、スイス東部ダボスで開催中の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で演説した。石油など化石燃料への依存は、地球環境を破壊する「怪物だ」と指摘。出席した政財界の指導者らに「リーダーシップがかつてないほど求められている」と強調し、気候変動対策を進める必要性を訴えた。
トランプ米大統領は、気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」からの再離脱を指示する大統領令に署名しており、異議を唱えた形だ。
グテレス氏は、人工知能(AI)に関し「人類に計り知れない可能性をもたらす」と利点を認めた。その上で「人をだます道具に使われれば、経済を混乱させ、制度への信頼を失わせる」と述べ、規制が必要だとの認識を示した。
トランプ氏は、AIのリスクを管理するバイデン前政権の政策を覆す大統領令にも署名した。日本から参加した平将明デジタル相は報道陣に対し、米国はAI規制を緩める方向に進むとの見方を示した。AIが安全保障に及ぼすリスクについては「安保は日米で利益を共有している」と述べ、連携できるとの考えを示した。