韓国、地裁襲撃で56人逮捕 尹大統領は取り調べ拒否
【ソウル共同】韓国警察当局は22日、尹錫悦大統領の支持者がソウル西部地裁を襲撃した事件で、住居侵入や特殊公務執行妨害などの容疑で56人を逮捕した。一方、「非常戒厳」宣言を巡る内乱首謀容疑で逮捕された尹大統領は、22日も高官犯罪捜査庁(高捜庁)の取り調べを拒んだ。
警察は、地裁襲撃事件で90人の身柄を拘束。このうち約半数は20~30代だったと明らかにした。地裁内部への侵入者は46人で、3人はユーチューバーだったという。
韓国メディアによると、与党「国民の力」の尹相現議員が襲撃の数時間前、地裁の壁を乗り越えた尹大統領の支持者に「愛国市民に感謝する」と述べていた。
野党はこれが襲撃をあおったとして尹議員の除名決議案を国会に提出。尹議員は22日、交流サイト(SNS)で「野党の議会独裁権力が私を脅しても信念は曲げない」と訴えた。
高捜庁は22日も、尹大統領を拘置所から強制的に連行して取り調べようと試みたが断念。弁護団は、継続的な連行の試みは「大統領への腹いせを通り越し、深刻な違法捜査だ」と反発した。