日産の生産部門、6700人削減 合理化策、全体の7割超
日産自動車が、経営再建のために実施する世界で9千人の人員削減のうち、7割超の6700人程度を生産部門とする方向で調整していることが21日分かった。商用車などを手がける子会社「日産車体」の湘南工場(神奈川県平塚市)の生産体制を縮小することも判明した。経営統合を協議中のホンダは、日産に統合条件として生産能力縮小など合理化策の実行を求めており、日産は国内拠点を含め具体化の検討を急ぐ。
関係者によると、残る2300人程度の削減は事務系。ただ生産と事務部門の割合は今後の議論で変わる可能性がある。日産は昨年11月、米国や中国での販売不振による業績悪化を受け、2026年度までに9千人の削減や生産能力の2割縮小を打ち出した。早期退職を募集した米国などに加え、国内も人員削減の対象とする方針で、実施する部門や規模などの詳細を詰めている。
湘南工場では生産する商用2車種のうちバン「AD」を今年11月に終了する。生産能力は年15万台で、ADと「NV200バネット」を生産している。