小林製薬、山根社長退任へ 紅こうじ問題で経営体制を刷新
小林製薬は21日、山根聡社長(64)が退任し、後任に豊田賀一執行役員(60)が昇格する人事を発表した。3月の定時株主総会に諮り決定する。紅こうじサプリメントによる健康被害を踏まえ、経営体制を刷新するとした。山根氏は昨年8月、一連の問題で辞任した創業家出身の小林章浩前社長(53)の後を引き継いだばかりだった。
空席だった会長には、京セラ出身で日本航空の再建に携わった大田嘉仁氏(70)を充てる。
山根社長はオンライン記者会見で、健康被害の補償と再発防止策の枠組みの整備を進め「一定の役割は果たした」と述べ「世代交代の意味も兼ねて次の経営陣が担当することが最適」と話した。