ガザ死者数、4割多い可能性 英研究、死亡率「非常に高い」

共同通信 2025年1月11日 17:09
 イスラエル軍の攻撃で煙が立ち上り、散乱する砂やがれき=3日、ガザ中部デールバラハ(ロイター=共同)
 イスラエル軍の攻撃で煙が立ち上り、散乱する砂やがれき=3日、ガザ中部デールバラハ(ロイター=共同)

 【エルサレム共同】ロンドン大衛生熱帯医学大学院などの研究チームはこのほど、パレスチナ自治区ガザの戦闘開始から最初の9カ月のガザ側の死者数は、ガザ保健当局の統計より約4割多い可能性があると英医学誌ランセットに発表した。死亡率は「非常に高く」、死者数が過小評価されていると警鐘を鳴らした。

 ガザ保健当局は、戦闘が始まった2023年10月から昨年6月末までの死者を3万7877人と発表していたが、研究チームの推計では、死者は41%多い、6万4260人となった。戦闘開始前の人口222万7千人の2・9%、約35人に1人が死亡した計算になる。

 研究チームは、一部の調査から全体を推計する「捕獲再捕獲法」と呼ばれる手法を使った。死者の59%は、戦闘員の可能性が低いと考えられる女性、子供、65歳以上の高齢者だったと推計した。

 ガザ保健当局の統計には信頼性があったが、今回はイスラエル軍の医療機関に対する攻撃激化で電子データの記録が困難となり、過小評価をもたらしたと分析した。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「国際」記事一覧