奈良・薬師寺で仏像「お身拭い」 恒例の迎春準備
奈良市にある世界遺産・薬師寺で29日、仏像にたまったほこりを払う「お身拭い」があった。恒例の迎春準備。
寺の金堂で午後1時過ぎ、僧侶やボランティアら40人以上が、お湯を含ませた布で薬師三尊像(国宝)などを約1時間かけて丁寧に拭きあげた。その様子を見守っていた参拝客らは、艶々とした輝きを取り戻した仏像に手を合わせていた。
夫婦で訪れた長野県須坂市の女性(72)は「すごく迫力があった。自分の家を掃除しなければと思った」と笑みを見せた。
副住職生駒基達さん(62)は「仏様に1年間積もった祈りや願いを拭い去る目的もある。1年間無事に暮らせた感謝の気持ちで参拝してほしい」と話した。