袴田さん捜査「十分な検証実施」 最高検ナンバー2が会見で強調

共同通信 2024年12月26日 19:53
 袴田巌さんの捜査や公判に関する検証結果を最高検が公表したことを受け、静岡県警本部で取材に応じる津田隆好本部長=26日午後
 袴田巌さんの捜査や公判に関する検証結果を最高検が公表したことを受け、静岡県警本部で取材に応じる津田隆好本部長=26日午後

 袴田巌さん(88)に対する捜査や公判の検証結果を公表した最高検では26日午後、ナンバー2の山元裕史次長検事が記者会見した。約70分間の説明で「客観資料に基づき、最高検内で十分な検証を行った」と強調。静岡県警も同日、幹部が取材に応じ「できる限りのことはした」と言葉を絞り出した。

 山元次長検事は冒頭、袴田さんと姉ひで子さん(91)に「言葉に言い表せないつらい心持ちで日々を過ごすことになり、大変申し訳ないと思っている」と謝罪。その後は分厚い報告書に目をやりながら説明した。第三者の検証の必要性については「種々の指摘を受けるかもしれないが、関係者のプライバシーなどの問題がある」と反論した。

 捜査側の証拠の捏造を指摘し、無罪とした9月の静岡地裁の認定に対しては「不合理だと考えている」との見解を示し「今回は捏造の有無そのものについて検証したものではない」と語った。

 静岡県警も26日、検証結果を公表。平井伸英刑事部長が、県警本部で記者たちを前に報告書を読み上げた。検証ではなく「あくまで事実確認」と強調した。

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