再生医療法違反で改善命令 細菌混入で敗血症発症か

共同通信 2024年12月24日 12:21

 がんなどの予防をうたった自由診療の再生医療を受けた2人が感染症「敗血症」で入院した問題を巡り、厚生労働省は24日、細菌が混入した細胞加工物の投与で生じた可能性が高いとする調査結果を発表した。医院「THE K CLINIC」(東京都中央区)などの医療法人輝鳳会の施設に対し、同日付で再生医療安全性確保法に基づき、必要な対策を取るまで医療の提供中止などの改善命令を出した。

 厚労省によると9月末、血液を採取して免疫細胞を培養後に体内に戻す計画の再生医療を医院で受けた2人が帰宅中に体調が悪化し緊急搬送され、敗血症で集中治療室(ICU)に入院した。2人は回復し命に別条はない。

 同省が立ち入り検査し、国立感染症研究所で分析したところ、細胞加工施設で細菌が混入したことが敗血症発症の原因と考えられるとの結果が出た。施設では、細菌の混入を防止するための管理が不十分だったことを確認。事前に提出した再生医療の提供計画を守っていなかったといった複数の違反が確認された。

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