中３殺傷凶器と特徴似た刃物押収　福岡県警、鑑定進める

　北九州市小倉南区の中学３年男女殺傷事件で、男子生徒（１５）に対する殺人未遂の疑いで逮捕された平原政徳容疑者（４３）の車から、福岡県警が複数の刃物を押収し、その中に男子生徒の説明と特徴の似た物が含まれていたことが２０日、捜査関係者への取材で分かった。県警は凶器とみて鑑定を進めている。県警は同日、平原容疑者を送検した。

　県警によると、男子生徒は腰に、致命傷になりかねない深いけがを負い、中島咲彩さん（１５）は腹を刺され死亡した。男子生徒は２０日、退院した。捜査関係者によると、特徴が似た刃物の形状と傷口に矛盾はないとみられる。

　自宅と車を対象とした家宅捜索では、黄色いサンダルや灰色の上衣、黒のズボンも押収。事件現場から立ち去った男が身に着けていた物と似通っていた。

　県警によると、殺人未遂容疑について「確かにその行為をしました」と認めている。事件前に生徒らとの接点はなかったとみられ、県警は動機の解明を慎重に進めるとともに、中島さんに対する殺害容疑でも捜査する。