谷川俊太郎さん、最晩年まで創作 「圧倒的な言葉の使い手」世界に

共同通信 2024年11月19日 19:36
 インタビューに答える谷川俊太郎さん=2004年12月
 インタビューに答える谷川俊太郎さん=2004年12月

 戦後日本を代表する詩人の谷川俊太郎さんが13日、老衰のため92歳で死去した。最晩年まで旺盛な創作意欲を持ち続け、詩や絵本、翻訳など膨大な作品を残した。作品は世界中で愛され、交流のあった文化人からは19日、「圧倒的な力を持つ『言葉の使い手』だった」など悼む声が相次いだ。

 谷川さんの詩は英語や中国語、デンマーク語など世界各国の言語に翻訳され、海外の教科書にも掲載されている。

 「才能と勤勉さ、努力。謙虚な心を持ち、老いるまで詩を書いた」。谷川さんの詩を中国語に翻訳してきた詩人の田原さんは「人類共通の喜びや悲しみが表現され、訳されても(価値が)落ちない」とたたえる。

 歌人の俵万智さんは「言葉と現実世界が完全に一致することはない中で、その二つを最も近づけることができたのが谷川さんだった」

 谷川さんは、朝日新聞の連載で毎月詩を書き下ろしていた。17日付朝刊に掲載された「感謝」と題した一編には、死を予感しているかのような言葉が並ぶ。

 「目が覚める/庭の紅葉が見える/昨日を思い出す/まだ生きてるんだ」

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「文化・芸能」記事一覧