中国、英豪と首脳会談 トランプ氏にらみ関係改善
【リオデジャネイロ、ロンドン共同】中国の習近平国家主席は18日、英国のスターマー首相、オーストラリアのアルバニージー首相と20カ国・地域(G20)首脳会議の開催地ブラジル・リオデジャネイロでそれぞれ会談した。新華社とロイター通信が報じた。習氏はトランプ次期米政権下で米国と同盟国の関係が不安定化する事態を見据え、米同盟国との関係を改善し、対中包囲網の切り崩しを図る狙いがありそうだ。
「米国第一」を掲げるトランプ次期大統領の就任後、米国が参加するG20などの枠組みで合意形成が困難になる恐れがあり、国際協調の重要性を確認したい思惑もあるとみられる。
習氏は中英首脳会談で「両国は戦略的パートナーシップを維持し、新たな繁栄を切り開くべきだ」と呼びかけた。スターマー氏は「強固な英中関係は両国にとって重要だ」と応じた。
オーストラリアとの首脳会談で習氏は「両国は関係を強化し、保護主義に反対して共に発展すべきだ」と強調。アルバニージー氏はエネルギー分野などでの協力に意欲を示し、多国間枠組みで中国と意思疎通を強めたいと述べた。