牛の感染症、国内初確認 九州でランピースキン病
福岡県は18日、糸島市の農場で牛の感染症「ランピースキン病」が確認されたと発表した。国内での感染事例は初めて。これまでに県内8農場のほか、熊本県の1農場でも見つかった。人には感染しないと説明している。
福岡県はまん延防止のため家畜伝染病予防法に基づき、牛にワクチン接種を受けさせる知事命令を発出。熊本県は症状が出た牛の隔離や、生乳の出荷自粛を要請している。ワクチンを接種した牛の肉や乳を飲食しても健康に影響はないという。
福岡県などによると、糸島市で国内初感染が確認されたのは今月6日。熊本県の農場で見つかった牛は、感染が確認された福岡県の農場のいずれかから、10月18日に移動したという。
ランピースキン病は発症すると全身にいぼ状の結節ができたり、乳用牛の乳量が低下したりする。アフリカ由来の伝染病とされ、2019年にアジアでも感染が広がった。ハエや蚊などが媒介するほか、感染した牛の移動で拡大する。