強制不妊訴訟、全て終結 名古屋高裁で最後の和解
旧優生保護法下の強制不妊手術を巡り、聴覚障害がある名古屋市の尾上敬子さん(74)と夫一孝さん(77)が国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が15日、名古屋高裁(朝日貴浩裁判長)で開かれ、和解が成立した。
旧法を違憲とし、国の賠償責任を認めた7月の最高裁大法廷判決を受け、原告側と政府は9月、手術を受けた本人に国が慰謝料1500万円を支払うことを柱とした和解の合意書に調印。全国被害弁護団によると、各地で和解が進み、名古屋高裁が最後となっていた。2018年の初提訴から続いた一連の訴訟が終結した。
尾上さん夫妻が公開の法廷での和解を要望していた。一審名古屋地裁判決などによると、先天性の聴覚障害がある敬子さんは、1970年代に聾学校の先輩だった一孝さんと結婚。子どもを強く望んだが、子育てへの影響を懸念する母親に反対され、医師から詳しい説明もないまま不妊手術を受けた。
こども家庭庁などによると、本人が死亡し、親族が承継したケースを含め、7月の最高裁判決後に仙台、東京、福岡の3高裁と7地裁で計20人の和解が成立した。
RECOMMEND
あなたにおすすめPICK UP
注目コンテンツNEWS LIST
全国のニュース 「社会」記事一覧-
1歳男児、給食詰まり死亡 札幌の保育園
共同通信 -
医師、看護師ら書類送検 大阪公立大、処置怠ったか
共同通信 -
194キロ事故、懲役12年求刑 危険運転致死罪、23歳被告
共同通信 -
父親殺害罪で夫婦を追起訴 親族連続死事件、東京地検
共同通信 -
息子3人に先立たれた百合子さま 悲しみの中、気丈に振る舞い
共同通信 -
津波想定、三重大で避難訓練 学生や教職員ら1500人参加
共同通信 -
大学生就職内定率、72・9% 4年ぶり減少も依然高水準
共同通信 -
富士山、巨大な笠雲 真っ白に雪化粧
共同通信 -
台東の親族連続死、父殺害罪で夫婦追起訴
共同通信 -
初代門司駅遺構、月内取り壊しへ 世界遺産級と保存要請続出
共同通信