「普段、投票に行かない」…世代間の違い顕著に 行く理由、行かない理由は? 熊日アンケート 

熊本日日新聞 2024年11月1日 22:30
衆院選の投票所を訪れる有権者=10月27日、熊本市南区の力合小(小野宏明)
衆院選の投票所を訪れる有権者=10月27日、熊本市南区の力合小(小野宏明)

 10月27日に投開票された衆院選に合わせ、熊本日日新聞社は「SNSこちら編集局」(S編)登録者らを対象に、政治への関心を聞くアンケートを実施した。10~20代の若年層で「普段から投票したことがない」(ほとんどを含む)との回答が3割を超え、他の年代と比較して投票に行かない傾向が顕著だった。投票に行かない理由についても、世代ごとに特徴が出た。

 アンケートは10月21~27日、S編や本紙連載「20代 政治との距離」の電子版ページなどで呼びかけた。県内在住者を中心に1077件の回答があり、10~20代、30~40代、50~60代、70歳以上の4世代に分けて比較した。

「普段、投票に行かない」…世代間の違い顕著に 行く理由、行かない理由は? 熊日アンケート 

 普段から投票に行くかとの質問に対し、「行ったことがない」と答えた10~20代は17%。「ほとんど」を加えると31%で、1~8%だった30代以上の3世代と大きく差が出た。

 投票に行かない理由(複数回答可)について、10~20代は「誰に投票していいか分からない・支持政党・候補者がいない」(56%)が最多で、「選挙に行っても生活が良くなると思えない」がトップだった30代以上の各年代と傾向が異なった。「選挙日程が分からない」など情報の不足を理由に挙げた人も19%に上った。

「普段、投票に行かない」…世代間の違い顕著に 行く理由、行かない理由は? 熊日アンケート 

 一方、10~20代で「必ず投票に行く」としたのは51%、「興味があれば行く」は18%だった。理由として「国民の権利だから」(66%)が最多だったのは全年代で共通だったが、10~20代は「家族に勧められるから」(25%)が2番目に多く、「支持政党がある」「実現してほしい政策がある」が上位だった30代以上と違いが出た。

 選挙権年齢の18歳以上への引き下げに伴い、熊本県内では2015年から高校などでの主権者教育が本格化。今の10~20代の多くが該当する。ただ、投票に行く理由に「学校の授業や先生の教えの影響」を挙げたのは8%にとどまった。

 アンケートは、無作為抽出される世論調査とは性格が異なる。全回答者の81%が今回の衆院選に「必ず投票に行く」とした。実際の熊本県内の小選挙区の投票率は52・06%で、選挙に関心の高い人たちがアンケートに協力したとみられる。(丸山伸太郎、横川千夏、石井颯悟)

※電子版には限定の関連記事を掲載しています。

「普段、投票に行かない」…世代間の違い顕著に 行く理由、行かない理由は? 熊日アンケート 

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
選挙熊本