紫式部、京から越前への旅 平安装束まとい行列再現
「源氏物語」の作者紫式部が越前国(現在の福井県北部)の国司に任ぜられた父親とともに、都から越前へ旅をした際の行列が18~20日、京都や福井などゆかりの地で再現される。18日午前には、京都府宇治市の宇治上神社で「出立の儀」が行われた後、色鮮やかな平安装束をまとった男女約30人が出発した。
出立の儀では、まだ目にしたことのない越前の暮らしや景色にあこがれる紫式部が演じられた。公募で紫式部役を務めた大学生井上花音さん(23)は「すごく大変な旅だったんだなと感じた。当時の貴族の気分になった」と話した。
行列はメンバーを入れ替えて大津市、福井県敦賀市などで再現され、20日には福井県越前市で「着任の儀」を行う予定。
越前市が主催し、大津市などが共催して実現した。越前市の担当者は「旅で通る地域が紫式部に深いゆかりがあることを全国に発信したい」と話した。
996年、紫式部は父藤原為時と都を出発後、船で琵琶湖を北上し5日ほどかけて越前に到着したとされる。
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