能登豪雨被災者の2次避難開始 住まい転々、疲労色濃く

共同通信 2024年10月11日 19:38
 2次避難先の石川県七尾市和倉温泉の旅館に到着した橋下進さん=11日午後
 2次避難先の石川県七尾市和倉温泉の旅館に到着した橋下進さん=11日午後

 石川県能登地方の記録的豪雨で被災した輪島市の住民が11日、市外の宿泊施設へ身を寄せる「2次避難」を始めた。豪雨から12日で3週間。能登半島地震後に建てられた仮設住宅は浸水被害に見舞われ、水道など生活インフラも再び打撃を受けた。地震後に住まいを転々としてきた被災者は疲労の色を濃くしていた。

 兄弟3人で暮らす橋下進さん(68)は11日午後、七尾市の2次避難先に到着。地震で半壊した自宅は1階が浸水し、周囲は土砂で埋まった。「地震の時よりひどいかもしれない」。持ってきたのは数枚の下着と着替えだけ。「慣れない避難先で冬を越すのが不安だ」とこぼした。

 輪島市宅田町の仮設住宅が床上浸水し、体育館に避難していた大箱知治さん(73)は七尾市のシェアハウスに移ると決断。体育館での生活は周囲に気を使うことも多く「自分だけのスペースがあるだけまし」と話す。

 2次避難先で暖房が効くかどうか不安があったため、厚めの服を軽トラックに詰め込んだ。「歩いて行ける距離に温泉があることが唯一の楽しみだ」と力なく笑った。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「社会」記事一覧