日本被団協にノーベル平和賞 「核なき世界」へ被爆の実相訴え
【オスロ共同】ノルウェーのノーベル賞委員会は11日、2024年のノーベル平和賞を日本全国の被爆者らでつくる日本原水爆被害者団体協議会(被団協、東京)に授与すると発表した。「核兵器のない世界の実現に向けた努力」を評価した。今年で結成68年を迎え、被爆の実相を世界に訴え続け、核廃絶の運動を長年リードしてきた。日本の個人や団体への平和賞は、非核三原則の表明で1974年に受賞した佐藤栄作元首相以来で50年ぶり2例目。
ノーベル賞委員会は被団協について「核兵器が二度と使用されてはならないことを証言を通じて示した。並外れた努力は核のタブーの確立に大きく貢献した」とたたえた。国連や平和会議に代表団を派遣し続け「核軍縮の差し迫った必要性を世界に訴えてきた」と指摘。「肉体的苦しみやつらい記憶を、平和への希望を育むことに生かした全ての被爆者に敬意を表したい」とした。
今回の授与はロシアのウクライナ侵攻や北朝鮮の核・ミサイル開発で核の脅威が増す中、核なき世界に向けた機運を高める狙いがある。
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