年末年始休み、分散難しく 熊本県内企業「計画変更しにくい」

熊本日日新聞 | 2020年12月07日 16:00

年末年始休暇の分散取得の呼び掛けに、メーカーからは「操業計画を変更しにくい」といった声が上がる=11月下旬、嘉島町の金剛の工場

 新型コロナウイルスの感染拡大後初めて迎える年末年始の休みについて、政府から分散取得などを呼び掛ける声が上がっている。これに対し、今のところ熊本県内の企業は「例年通り」とするところが多い。実施を検討したくても、「そう簡単には休めない」「当初から決めており、変更しにくい」といった声が漏れる。

 新年に入ると、3日が日曜日。4日を仕事始めとする企業が多いとみられることから、政府は新型コロナ対策として初詣などでの人出の増加を防ぐため、年末年始休暇の分散や11日までの休暇延長を呼び掛けている。

 県や熊本市は例年通り12月29日~1月3日を休みとする一方、政府の呼び掛けを受けて職員にその前後での休暇取得を促す。しかし、民間企業は困惑気味だ。

 12月30日~1月3日を休みにする予定という移動棚メーカーの金剛(熊本市)は「営業などの職場で分散化や延長が可能かどうか検討したい」とする一方、「出荷予定などが決まっている工場の操業計画は変更しにくい」と訴える。

 生産設備メーカーの平田機工(同市)は需要が上向いていることもあり、「今のところ分散や延長の議論はしていない」。年間計画通り、12月30日~1月4日を休みとする予定だ。

 消費者に身近な商品を提供する流通業者も変更せず、「例年通り」がほとんど。首都圏では正月三が日の休業を決めた食品スーパーもあるが、「閉店すると食品を買う店がなくなる地域もあり、簡単には休業できない」とロッキー(益城町)の担当者。例年通り元日を休みとし、2、3日は時短営業とする予定だ。

 大型小売店は、鶴屋百貨店(熊本市)が例年同様、1日のみ休業し、2日から初売り。「サクラマチ クマモト」(同市)は年末年始は休まず営業するという。大型ショッピングセンターを展開するイオンモール(千葉市)とイズミ(広島市)も県内店舗について「年中無休の営業に変更はない」と口をそろえる。

 金融機関も例年通りの対応だ。肥後、熊本の両銀行は12月31日~1月3日が休み。肥後銀は「銀行は公共インフラの機能も担っており、変更の予定はない」と話す。

 一般財団法人労務行政研究所(東京)が11月中旬に全国の458社を対象に実施した調査によると、休暇の分散取得について「対応する」が13・5%だったのに対して、「対応しない」が33・8%と開きが出た。

 最も多かったのは「検討するかどうか未定」の34・1%だったが、同研究所は「取引先などとの関係で自社で独自に対応するのはなかなか難しいのではないか」と指摘している。
(田上一平、丸山伸太郎)

年末年始の休暇について、県内の大型小売店などは例年通りの対応を取るところが多い=6日、熊本市中央区

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