学びの多様化学校 定員は計60人 天草で来春開校へ準備会
熊本県内初の「学びの多様化学校(不登校特例校)」として、天草市で2025年春の開校準備が進んでいる私立「天草こざとこ学園中」の学校法人発足会と設立準備会が21日、熊本市中央区の県立劇場であり、定員を計60人とするなどの計画が示された。県に提出した事業計画は承認されており、10月末までに学校設置の認可を申請する。
開校準備を中心となって進めているのは一般社団法人の熊本私学教育支援事業団。23年8月に天草市の旧下田南小に開いたフリースクール「熊本学習支援センター天草下田南校」を私立中とする計画。
不登校や学校に行きにくさを感じている生徒を県内外から受け入れ、本人の意欲や学習状況に応じて授業時間や学習内容を調整する。体験活動と対話を中心に独自のカリキュラムを組み、生徒が主体的に学べる環境を整え、問題を解決する力を身に付けさせる。地元の自然環境を生かした農業やシーカヤック体験などを取り入れ、地域との関わりにも力を入れる。
定員は各学年20人で、希望者のために寮を整備中。授業料は年間42万円。面接と作文による入試を来年2月に予定している。
開校準備が進み、事業団の仙波達哉理事長(69)は「いろんな人の協力でここまでこられた。旧下田南小は温かみがある学校で、都会では味わえない体験ができる」と話した。
学校説明会を10月から来年1月にかけ月1回の土曜、熊本学習支援センターの下田南校と大江校(熊本市中央区)で開く。寮の整備費などの寄付も募っている。事業団☎096(288)4482。(上野史央里)
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