デマンド型AIタクシー、運行スタート 上熊本駅一帯 タクルーが県内民間初
熊本県内最大手のタクシー会社のTaKuRoo(熊本市西区、タクルー)は20日、西区のJR上熊本駅の東側一帯で、県内の民間としては初めて、人工知能(AI)を活用したデマンド型(予約型)乗り合いタクシー「のるーと上熊本」の運行を始めた。
電車やバスといった公共交通が集まる上熊本駅を拠点に、地域住民の移動手段確保を目指す。二酸化炭素(CO2)を排出しない時速20キロ未満の小型電動車2台を用意し、1台を運行。スマートフォンの専用アプリか電話で予約すると、AIが最適なルートを決める。停留所は住民の生活に直結する小売店や病院や団地といった29カ所。
タクルーは昨年3月から1年間、実証実験を実施。利用は低調だったものの、道路が狭く急勾配な地形での交通に有効で、既存の公共交通との結節効果があると判断した。
タクルー本社で出発式があり、関係者らが試乗して乗り心地を体感した。この日、病院まで利用した北区池田の女性(91)は「運行の再開を待ちわびていた。タクシーより料金も安く、家の近くまで来てくれるからとても助かっていた」と喜んでいた。
料金は一律300円(小児、幼児は割引)。月額6千円の定額制も用意した。予約は6日前から。運行時間は午前9時~午後7時。タクルー☎080(7850)6943。(上村彩綾)
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