中国語放送問題、会長ら異例処分 NHK、担当理事は引責辞任

共同通信 2024年9月10日 20:53
 記者会見するNHKの稲葉延雄会長=10日午後、東京都渋谷区
 記者会見するNHKの稲葉延雄会長=10日午後、東京都渋谷区

 NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースで中国籍の外部スタッフが、沖縄県・尖閣諸島を「中国の領土」などと原稿にない発言をした問題で、NHKの稲葉延雄会長らが10日記者会見し、国際放送担当の傍田賢治理事が責任を取って同日付で辞任すると発表した。稲葉会長や井上樹彦副会長ら役員4人は月額報酬50%を1カ月、自主返納する。

 関連会社と業務委託契約を結んでいた外部スタッフによる不祥事で、責任がNHK会長にまで及ぶのは異例。役員の引責辞任は、記者らによるインサイダー取引問題で当時の橋本元一会長らが辞任した2008年以来。

 役員の他、国際放送局長ら5人を減給などの懲戒処分とした。外部スタッフの男性(48)には、NHKの信用を著しく低下させたとして1100万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。

 稲葉会長は「『放送の乗っ取り』ともいえる深刻な事態。改めておわび申し上げる」と謝罪。世界情勢の安保上の観点から「危機意識が高まってしかるべきだったが、ラジオ国際放送の現場では緊張感が欠けていた」と述べた。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「社会」記事一覧