旭川いじめ再調査委が答申 尾木氏「対策の道しるべに」

共同通信 2024年9月1日 19:33
 北海道旭川市のいじめ問題で報告書を提出し、コメントする再調査委員会の尾木直樹委員長=1日午後、旭川市役所
 北海道旭川市のいじめ問題で報告書を提出し、コメントする再調査委員会の尾木直樹委員長=1日午後、旭川市役所

 北海道旭川市で2021年、いじめを受けていた中学2年広瀬爽彩さん=当時(14)=が自殺した問題で、市が設置した再調査委員会は1日、いじめと自殺の因果関係を認めた報告書を市に提出して答申した。尾木直樹委員長は「本件の調査で明らかになった出来事は、全国どこでも起こり得る。いじめ対策の道しるべとなることを願う」と述べた。

 再調査では、広瀬さんは19年の入学後、クラス内外で、性的ないじめを含む計7件のいじめを受けて心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したと認定。恐怖心や自尊感情の低下などが亡くなる直前まで継続しており「いじめが存在しなければ自殺は起こらなかった」と結論付けた。

 背景事情として発達上の特性がある広瀬さんを周囲が遠ざけたことや、思春期の性への関心、インターネット上でのトラブルなどを挙げていた。

 報告書を受け取った今津寛介市長は「内容を精査、検証し、再発防止を含めた対策を検討したい。できるだけ早く公表版の作成を進めたい」と話した。

 再調査委は今年6月に結果の概要を公表した。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「社会」記事一覧