「耳で聴くハザードマップ」熊本県が導入 スマホアプリで音声案内、視覚障害者・高齢者向け 知事肝入り「逃げ遅れゼロ」施策
視覚障害がある人や高齢者の災害に関する情報収集に役立ててもらおうと、熊本県は「耳で聴くハザードマップ」を導入した。専用のスマートフォンアプリで、現在地の災害リスクや避難場所までの距離といった情報を音声で確認できる。木村敬知事が掲げる「逃げ遅れゼロ」の取り組みの一環。
自然災害に備えるに当たり、障害者や高齢者、妊婦、小さな子どもといった避難に手助けを必要とする災害弱者をどう救うかが大きな課題となっている。
災害弱者支援策の一つとして、県は視覚障害者向けの文章読み上げアプリ「Uni-Voice Blind(ユニボイスブラインド)」に着目。このアプリをダウンロードすれば、GPS機能によって現在地の防災情報のページが表示され、内容が音声案内される仕組みを整えた。
利用者は現在地の気象情報のほか、洪水や土砂災害、高潮といった危険性を確認できる。万が一に備え、最寄りの指定避難所や緊急避難場所へ向かうルートを事前に知っておくための音声サポートも受けられる。
県危機管理防災課の川野清志主幹は「災害時は避難経路が危険になっている場合もある。平時のうちにルートを把握しておいてほしい」と話している。同課☎096(333)2811。(嶋田昇平)
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