蟬の鳴き声 生と死、表す命のリズム【河野裕子 うたのこよみ⑤】

熊本日日新聞 2024年8月20日 06:05
1974年、河野裕子さんと長男・淳さん。当時は横浜市在住で、自宅近くの大倉山の梅林を散歩して(永田淳さん提供)

 河野裕子さんが「生」や「死」への思いを詠む歌には、蟬[せみ]がよく登場する。全ての歌集で蟬は繰り返し詠まれ、死去後に出版された最後の第15歌集のタイトルは『蟬声[せんせい]』。長男の永田淳さん(51)が名付けた。河野さんの歌人としての人生...

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