パリ五輪銅の菊池(翔陽高出)「熊本に恩返し」 国スポ九州ブロック大会フェンシング、県代表で出場 鮮やか剣さばきで全勝
パリ五輪のフェンシング女子フルーレ団体で銅メダルを獲得した菊池小巻(セガサミー、翔陽高出)が17日、宮崎県都城市で開幕した国民スポーツ大会九州ブロック大会に熊本県代表成年女子チームの一員として出場した。「熊本に恩返しを」と参戦。フルーレ種目で鮮やかな剣さばきを披露し、4試合を全勝した。
7日に帰国。15日に熊本空港到着後、練習のため大津町の翔陽高に直行し、約3時間汗を流した。「五輪以降の約2週間は全く練習していなかった。久しぶりで筋肉痛。マスクがこんなに重かったんだと思った」と苦笑いした。
空港ではフェンシング部の後輩らがサプライズで出迎え。居合わせた県民からも多くの祝福を受けた。「まだメダリストとしての実感がなかったが、熊本でたくさんの方に『メダルを見せてください』と言われたり、お祝いの言葉をもらったりして驚いた」とうれしそうに振り返る。
今秋の佐賀国民スポーツ大会の出場権を争う九州ブロック大会出場は五輪前から決まっていたといい、「こういうときしか、応援してもらった熊本に還元できない。地元に帰るきっかけにもなる」と話す。
大会では、森美奈子(翔陽高教)、中山真希(日女体大1年、翔陽高出)とチームを編成。菊池は成年種目デビューの中山に対し「背の高い相手には中途半端になるより、しっかり(前に出て)詰めた方が良い」と助言。中山はメダリストとプレーし「貴重な経験になった」と喜んだ。
成年女子は18日まで、九州5県の代表がフルーレとサーブルで競う。初日から五輪でチームメートだった上野優佳(エア・ウォーター)を擁する大分県とも対戦したが、直接対決は実現せず。「ガチンコ勝負をしたかった」と笑った。
会場では、子どもたちからサインをねだられた27歳のヒロイン。9月には全日本選手権など国内大会が続き、「休む暇はない」。4年後のロサンゼルス五輪については「簡単に目指すとは言えない。だけど、個人戦に出てみたい気持ちもある」と意欲も見せた。(廣瀬紗知)
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