輪島塗、日差しに樹液当て漆精製 地震被災工房が伝統作業

共同通信 2024年7月23日 10:53
 「天日黒目」の作業で漆の樹液をかき混ぜる大徹八井漆器工房の八井汎親会長=23日午前、石川県輪島市
 「天日黒目」の作業で漆の樹液をかき混ぜる大徹八井漆器工房の八井汎親会長=23日午前、石川県輪島市

 能登半島地震で被災した石川県輪島市の輪島塗の製作販売会社「大徹八井漆器工房」で23日、漆の樹液を日差しに当て、余分な水分を飛ばして精製する「天日黒目」と呼ばれる伝統作業が行われた。同社は作業場が地震で倒壊し、市内の仮設工房などで漆器の製作を続けている。

 強い日差しの中、倒壊した作業場の前に置かれた黒いおけに薄茶色の樹液5キロが流し込まれ、八井汎親会長(86)らが交代で「櫂」と呼ばれる棒状の道具でゆっくりとかき混ぜた。樹液は次第に茶褐色へと変化した。

 八井会長は「地震後、全国から再生してほしいと手紙をいただいたことが力になった。伝統を続けていき、復興の足掛かりにしたい」と話した。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「暮らし・話題」記事一覧