イラン新大統領に改革派 国際協調路線に転換へ
![イラン大統領選の投票所に到着し、支持者に迎えられるペゼシュキアン元保健相=5日、テヘラン近郊(AP=共同)](/sites/default/files/images/newspack/2024-07PN2024070601000430.-.-.CI0003.jpg)
![5日、イランの首都テヘランの投票所で票を投じる人々(共同)](/sites/default/files/images/newspack/2024-07PN2024070601000170.-.-.CI0003.jpg)
【テヘラン共同】イランのライシ大統領が5月にヘリコプター事故で死亡したことに伴う大統領選の決選で、内務省は6日、改革派ペゼシュキアン元保健相(69)が勝利したと発表した。穏健派ロウハニ政権以来の対外融和路線に3年ぶりに回帰。欧米との対立を深めたライシ師の保守強硬路線が、核開発問題などを巡り国際協調を図る方向に転換する。
内務省によると、開票済みの3053万票のうち、ペゼシュキアン氏が1638万票、保守強硬派ジャリリ最高安全保障委員会元事務局長(58)が1353万票を獲得した。
国営通信は、決選投票の投票者が3千万人を超えたと報じており、投票率は上がった。改革派には有利となった。
選挙戦でペゼシュキアン氏は、米国の制裁で疲弊した経済を立て直すためには、欧米と対話を重ねて核合意を再建し、制裁解除が必要だと訴えた。
今回の選挙では、最高指導者ハメネイ師の影響下にある護憲評議会は、国際協調を重視する穏健派や改革派の有力候補を相次いで失格にし、候補者を絞った。このため有権者の体制不信を招いた。