もらった側が払う贈与税、いくらまで無税? 生活費の援助は贈与に当たる? 知っておこう「相続時精算課税」 贈与するなら誰へが有利?【まね得 相続・贈与は難しい・後編】
生きている間に財産の一部を他人に譲る生前贈与。以前、贈与と相続はセットだと説明した通り、税制も一体化しています。贈与はいくらから税金がかかる? 生活費を援助したら贈与に当たる? など、基本的なところから学びましょう。実は2024年1月から贈与のルールが大きく変わっています。こちらも踏まえて紹介します。今回も赤塚智哉税理士(熊本市)に監修をお願いしました。(太路秀紀)
相続・贈与は難しい⑪ 贈与は年110万円まで無税
![もらった側が払う贈与税、いくらまで無税? 生活費の援助は贈与に当たる? 知っておこう「相続時精算課税」 贈与するなら誰へが有利?【まね得 相続・贈与は難しい・後編】](/sites/default/files/styles/crop_default/public/2024-07/IP240610TAN000110000_01.jpg?itok=JapFTTUN)
今回からは贈与中心のお話をします。
生前の贈与も1年間(1-12月)にもらった額が基礎控除額の110万円を超えると税金がかかります。注意すべきなのは、あげる側ではなくもらう側(贈与される側)が基準です。例えば父から110万円、母から110万円もらったら計220万円ですので、超過分は課税対象です。
1人の人が年間に合計で110万円超の贈与を受けたら、翌年の2月1日~3月15日に申告と納税が必要です(110万円以下なら申告は不要)。税率は10~55%。高額になるほど税率が高くなります。両親や祖父母ら直系尊属からの贈与と他の人からの贈与では適用される税率などが違います。直系尊属からの方が有利です。
勘違いしている方も多いのですが、両親や祖父母ら民法上の「扶養義務者」から、必要な額の生活費や教育費の援助をその都度受けた時は、贈与とはみなされません。そう、祖父母もです。ただし常識の範囲内ですので、車などを買ってあげると贈与の可能性があります。また、子や孫が使わずに預金や投資に回していたら、それは贈与になります。(税理士・赤塚智哉監修)
残り 1493字(全文 2178字)
RECOMMEND
あなたにおすすめPICK UP
注目コンテンツNEWS LIST
熊本のニュース-
<2024全国高校総体・サッカー>男子・大津、初戦で姿消す
熊本日日新聞 -
<2024全国高校総体・なぎなた>第一は2連敗
熊本日日新聞 -
<2024全国高校総体・バレーボール>女子決勝T、信愛は2回戦進出ならず
熊本日日新聞 -
<2024全国高校総体・ホッケー>男子・小国は初戦惜敗
熊本日日新聞 -
宮浦選手(鎮西高出)活躍に「誇らしい」 パリ五輪バレー男子・ドイツ戦、地元荒尾市でPV
熊本日日新聞 -
<2024全国高校総体・ソフトテニス>女子個人、平山・久川(済々黌)は4回戦敗退
熊本日日新聞 -
大津町の子ども食堂に能登の銘菓寄付 パチンコチェーン大手のダイナム
熊本日日新聞 -
ヴォルターズずくめで元気を JR熊本春日北ビル 桜十字の通所介護施設、29日オープン
熊本日日新聞 -
<2024全国高校総体・少林寺拳法>女子団体演武、ルーテルが決勝進出
熊本日日新聞 -
坂本善三作品の擬人化に挑む 小国町 地元中学生らの「おぐに美術部」【ほっとフォト】
熊本日日新聞
STORY
連載・企画-
移動の足を考える
「すべての道は熊本に通じる」とは、蒲島郁夫前知事が熊本県内の道路整備に向けた意気込みを語る際に使ってきたフレーズ。地域高規格道路などの骨格的な道路や鉄道網は、地域・産業の活性化はもちろん大規模災害時の重要性も注目されています。連載企画「移動の足を考える」では、熊本県内の〝足〟の現在の姿を紹介し、未来の形を考えます。
-
学んで得する!お金の話「まね得」
お金に関する知識が生活防衛につながる時代。税金や年金、投資に新NISA、相続や保険などお金に関わる正しい知識を、ファイナンシャルプランナー(FP)の資格取得を目指す記者と一緒に楽しく学んでいきましょう。
※次回は「遺言書は大切」編。7月29日(月)に更新予定です。