レム睡眠時、記憶から推論 富山大、脳機能向上に成功
![睡眠中の脳の情報処理(イメージ)](/sites/default/files/images/newspack/2024-06PN2024062401001451.-.-.CI0003.jpg)
深い眠りの「ノンレム睡眠」で既存の記憶を整理し、浅い「レム睡眠」で学んでいないことを推論して答えを導く―。睡眠中に脳が情報処理する仕組みをマウスの実験で明らかにしたと、富山大などのチームが24日、英科学誌「ネイチャーコミュニケーションズ」に発表した。睡眠中の脳を人為的に刺激し、機能を高める実験にも成功した。
井ノ口馨卓越教授(神経科学)は「将来的に磁気などで睡眠中の人の脳を刺激することで、潜在的な能力を引き出せるようになるかもしれない。精神疾患や認知症の改善に応用できる可能性もある」と話した。
チームは、マウス実験用にAからEまでの形などが異なる五つの部屋を用意。「A―B」「B―C」「C―D」「D―E」のペアを示し、アルファベット順が早い方に入れば報酬を与える学習作業を2週間繰り返した。その後「B―D」という初めて見せるペアで、正解できるかどうかを試験した。
学習終了直後の試験の正解率は約50%だったが、睡眠を経た翌日は約80%に上昇した。睡眠を妨げると翌日も正解率は上がらなかった。
RECOMMEND
あなたにおすすめNEWS LIST
全国のニュース 「科学・環境」記事一覧-
原発の処理水放出「基準に適合」 IAEA、2回目報告書
共同通信 -
女川原発、再稼働11月に延期 東北電力、仮設倉庫の撤去遅れ
共同通信 -
帯状疱疹、65歳に定期接種 厚労省部会、ワクチン支援で案
共同通信 -
コスモス国際賞に英博士 生物保全科学の先駆者
共同通信 -
JR東海社長、水位低下で釈明 「原因究明考えた」、リニア工事
共同通信 -
規制委、東電と意見交換 デブリ取り出し安全確保で
共同通信 -
知床基地局を整備する影響照会 ユネスコ、日本政府に
共同通信 -
有人気球で高度2万メートル到達 宇宙遊覧目指す北海道内企業
共同通信 -
情報収集衛星、9月に打ち上げ H2Aロケット49号機
共同通信 -
公表前、調査考えずとJR リニア工事、水位低下巡り
共同通信