香港で「言論の自由守る」 リンゴ日報元記者、廃刊から3年

共同通信 2024年6月23日 16:29
 リンゴ日報本社=21日、香港(共同)
 リンゴ日報本社=21日、香港(共同)

 中国に批判的な論調で知られた香港紙、蘋果日報(リンゴ日報)が香港国家安全維持法(国安法)に基づく取り締まりで廃刊に追い込まれてから24日で3年。多くの元社員がメディア界を離れる中、ある元同紙記者は当局との間合いを計りつつ、言論の自由を少しでも守ろうとフリーで活動を続けている。

 「2020年の国安法施行で政治的に敏感なテーマは直接的に報道できなくなった。ただ言論の自由が完全になくなったわけではない。できることを皆で探っている」

 リンゴ日報で主に環境問題を担当し、19年の反政府デモの取材もした李雨夢さん(33)は語る。

 香港では民主派系のネットメディア「立場新聞」なども運営停止に追い込まれた。だが交流サイトを主な舞台に「集誌社」といった一部メディアが活動を継続し、李さんも寄稿している。

 国安法違反罪などに問われ収監中のリンゴ日報創業者、黎智英氏の公判も傍聴し記事を書く。逮捕後に黎氏が関係者に伝えた「持ちこたえてくれ」との言葉が心に残る。黎氏は被告のうち1人だけ否認して法廷闘争を続けている。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「国際」記事一覧