【独自】有事拠点に熊本空港・熊本港・八代港を選定へ 政府が熊本県など関係自治体に説明
政府は12日、有事の際に自衛隊や海上保安庁の使用を想定する「特定利用空港・港湾」について、熊本県内で熊本空港(益城町)、熊本港(熊本市西区)、八代港(八代市)を選定する方針を明らかにした。
同日、県防災センターで県と熊本市、八代市、大津町、西原村の担当者ら約50人に非公開で説明した。政府は今年4月、特定利用空港・港湾として北海道や沖縄など7道県の5空港と11港湾を選定した。
出席者によると、内閣官房、防衛省、国土交通省、海上保安庁の担当者が特定利用空港・港湾の概要などを説明。熊本空港と熊本港・八代港の選定に当たって政府が管理者と交わす確認書の案を示した。
確認書は3項目で、自衛隊・海上保安庁による平時や緊急時の円滑な利用について定める。平時は訓練に利用し、有事の際は「民生利用に配慮しつつ、自衛隊・海上保安庁が柔軟かつ迅速に施設を利用できるよう努める」と規定。着実に実施できるよう関係機関の連絡・調整体制を構築する。
熊本空港は国交省、熊本港と八代港は県が管理。政府は管理者に確認書案の同意を得て選定する。説明会では時期は未定とした。
説明会では自治体側から「有事の際の攻撃目標となる恐れはないのか」といった質問が出たが、明確な反対意見はなかったという。益城町と菊陽町に対しては13日に説明する。
特定利用空港・港湾の選定は部隊展開や国民保護活動、訓練の拠点を確保する目的。対象の空港では戦闘機や輸送機などの離着陸に向けた滑走路の延伸や駐機場の整備、港湾では輸送艦や護衛艦といった大型艦が接岸できる岸壁の整備や海底の掘削などを行う。(樋口琢郎、嶋田昇平、丁将広)
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