イチから分かる定額減税　「4万円×家族の人数」分の手取り増　タイミングは？加算の対象は？　６月スタート【まね得　定額減税始まるよ編】

　国民１人当たり４万円の定額減税がいよいよ６月から始まります。「減税」というカタチにこだわったためか、実はかなり複雑な制度になっています。とはいえせっかくの減税です。イチから学んで、しっかり減税効果を受けられるように備えましょう。（太路秀紀）

定額減税始まるよ①　4万円×家族の人数分、減税に

　6月が近づいてきました。今年はお金に関する一大イベントが始まる月です。そう、定額減税です。読者からも「定額減税について知りたい」という声が寄せられています。

　定額減税の仕組みは実は込み入っています（行政の税務担当者や会社の経理の人はかなり大変だと思いますよ）が、まずはざっくり。各家庭で「4万円×家族の人数」分が減税となり、使えるお金、すなわち手取りが増えるということです。

　1人当たり4万円と言いましたが、2種類の税金から減税されます。一つ目は国の税金である所得税。2024年分（1～12月）の税金から3万円減税されます。二つ目は地方の税金である個人住民税の「所得割」。多くの人は24年度分（6月～25年5月）で1万円減額されます。

　合計所得額が1805万円を超える高額所得者世帯は減税されません。給与だけなら通常年収2000万円超に当たります。また、対象者は国内居住者です。減税の目的を「国内のデフレ脱却」としたためです。国内居住者以外は対象にならないので、留学中の子どもなどは家族の人数から除かれるケースがあります。