知床沈没事故2年、風化危ぶむ声 観光船乗客家族、近く民事提訴へ

共同通信 2024年4月23日 13:16
 知床観光船沈没事故から2年となり、北海道斜里町のウトロ地区で開かれた追悼式=23日午後
 知床観光船沈没事故から2年となり、北海道斜里町のウトロ地区で開かれた追悼式=23日午後

 北海道・知床沖で2022年、観光船「KAZU 1(カズワン)」が沈没し乗客乗員26人が死亡、行方不明となった事故は23日、発生から2年となった。刑事事件捜査は継続中で、地元住民は「事故はまだ終わっていない」と話す一方、風化を危ぶむ声も聞かれた。斜里町は同日午後、出港地のウトロ地区で追悼式を開いた。乗客14人の家族計約30人は損害賠償を求め、5月下旬以降、運航会社と社長を相手取り、札幌地裁に提訴する方針。

 発生直後の乗客捜索に参加した漁師の今井卓さん(55)は「要請があればまた手伝う。観光客数は戻りつつあるが、日本人は少ない。イメージは回復できていない」と話した。

 別の40代の漁師は「2年間はあっという間だった。1年後までは海に浮いている物があれば事故に関係があるのではないかと考えたが、最近はそう考えることも少なくなった」と打ち明けた。

 事故は22年4月23日午後、知床半島西側の観光名所「カシュニの滝」沖で発生。運輸安全委員会は昨年9月公表の報告書で、船体の不具合が原因だったと指摘した。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「社会」記事一覧