物流倉庫を一時滞在施設に 大阪万博、災害時に活用検討
2025年大阪・関西万博の会期中に災害が発生した際の帰宅困難者対策で、日本国際博覧会協会(万博協会)が会場の人工島・夢洲(大阪市此花区)から近い別の人工島の物流倉庫や商業施設などを、一時滞在施設に活用する検討を始めたことが17日分かった。交通網のまひで多数の来場客が会場に取り残される恐れがあり、協会は近隣事業者の協力を取り付けたい考えだ。
夢洲はしゅんせつ土砂などで埋め立てて造られ、隣の人工島・咲洲、舞洲とそれぞれ夢咲トンネルと夢舞大橋で結ばれている。万博開幕前には大阪メトロ中央線が咲洲から夢洲まで延伸開業する予定。協会は半年間の万博会期中に約2820万人の来場を見込む。
万博の防災基本計画では、南海トラフ巨大地震や直下型地震で夢洲付近の最大震度を6弱と想定。窓ガラスの飛散や展示物落下などの被害が出たとしてもパビリオンの倒壊リスクは低く、橋やトンネルも耐震化されており「致命的な被害が発生する可能性は低い」とした。だが安全確認に時間を要し、通行止めや運休が長引く可能性はある。
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