「非倫理的で危険」と学会声明 子どもへの頭部磁気治療で

共同通信 2024年4月4日 22:48
 18歳未満の子どもや若年層への「経頭蓋磁気刺激治療」を批判する声明を発表した、日本児童青年精神医学会のホームページ
 18歳未満の子どもや若年層への「経頭蓋磁気刺激治療」を批判する声明を発表した、日本児童青年精神医学会のホームページ

 日本児童青年精神医学会は4日までに、18歳未満の子どもや若年層に対し、頭部を磁気で刺激する「経頭蓋磁気刺激治療(TMS)」を施すことは「非倫理的で危険性を伴う」と批判する声明を発表した。発達障害の専門外来をうたう一部の精神科クリニックが、専門家らの適正使用指針に反して未成年にも施術を勧め、問題になっていた。声明は2日付。

 同学会は声明で「TMSは頭痛のほか、けいれん発作が発現することもあり、決して副作用のない治療法ではない」と指摘。海外の臨床試験を調べたが「現在のところ、子どもに対する有効性と安全性の証左は不十分であるとの結論に至り、実施は適切ではない」とした。

 また、将来的に有効となる可能性はあるものの、臨床研究を経るべきだとしている。

 一部クリニックについては、患者側が治療費のために高額のローンを組むケースもあるとして、専門医から「不安を利用している」との批判が出ていた。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「医療」記事一覧