勤務医の残業規制、9割守れず 特定機能病院、4月の働き方改革
大学病院などの勤務医の残業時間に罰則付きの上限を設ける医師の働き方改革が4月から始まるのを前に、高度医療を担う特定機能病院を対象に共同通信が調査した結果、回答した57病院の9割が「時間内に収めることは不可能」とし、上限を2倍近く引き上げる特例を申請すると答えたことが9日、分かった。改革自体には肯定的な意見が半数を超え、人工呼吸器離脱などの一部業務を看護師らに移管するタスクシフトや複数主治医制を導入する動きもあった。
上限を引き上げる特例は救急医や研修医ら一部医師に適用される。
1月末から2月にかけて調査を実施。全国の特定機能病院(88病院)のうち57病院が回答した。
新設される上限は休日労働を含め医師1人で原則年960時間だが、特例を申請し、適用されれば年1860時間まで認められる。申請すると答えたのは51病院で、年960時間に収められるとしたのは6病院だった。
改革を「評価する」5病院、「一定評価する」27病院で合わせて56・1%(32病院)だった。
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