海外で臓器移植後に通院543人 米国最多、仲介団体関与は25人
海外で臓器移植を受けた後、帰国して国内医療機関に通院している患者が3月末時点で543人に上ることが7日、厚生労働省の実態調査で分かった。渡航先は米国が227人で最も多かった。移植仲介団体が関与していたのは25人。調査結果は8日の参院厚労委員会で報告される。政府関係者への取材で判明した。
臓器移植を巡っては、国内ではドナー不足が深刻で、無許可あっせん団体の仲介で海外に渡航し、トラブルに遭う患者も目立つ。
調査は厚労省研究班が実施。4~5月に日本心臓移植研究会や日本臨床腎移植学会など関係学会を通じ、医療機関203施設の計280診療科から回答を得た。
543人のうち、生体からの移植は42人、死体からは416人、不明が85人だった。臓器ごとの内訳は、腎臓250人、心臓148人、肝臓143人、肺2人。国別では米国のほか、中国175人、オーストラリア41人、フィリピン27人、ドイツ13人、コロンビア11人、ベラルーシ5人など。
国内移植を経て医療機関を受診している患者は3万1141人だった。
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