「自転車にヘルメット」広がる? 着用の努力義務化スタート 先行実施の熊本市はじわり浸透
改正道交法が1日施行され、自転車に乗る時のヘルメット着用が全ての年齢で努力義務になった。罰則はない。利用者の中でも特に、自転車通学が多い高校生にどこまで広がるか。学校現場では周知に努めつつも「強制は難しい」と自主的な判断を促し、熊本県警は「自分の命を守るためぜひ着用を」と呼びかける。
法改正に先駆け、昨年10月に条例で着用を努力義務化した熊本市。3月下旬の朝、市役所そばの市営駐輪場にはヘルメットをかぶった人が次々と出勤してきた。市が同駐輪場で続けてきた調査では、5%前後だった着用率が条例改正後は約40%に上昇。市内5カ所の幹線道路での調査では8・4%(3月)にとどまるものの、昨年4~9月の2%台からは増えている。
中央区のホームセンターDCM本山店では3月、ヘルメットの売り上げが前年同月比3倍に伸びた。スポーツタイプを中心にそろえており「法改正を知り、主婦や高齢者ら幅広い年代が購入している」と嶋本大輔副店長(42)。1日も複数の客が買いに訪れ、「努力義務でかぶらないといけないのか」と尋ねる人もいたという。
自転車利用者の大きな割合を占めるのが高校生。県教育委員会は県立高各校に対し、生徒や保護者に着用を理解してもらうよう通知した。ただ「あくまで努力義務なので着用を徹底させる難しさはある」と県教委学校安全・安心推進課。
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