教員採用試験、大学3年も受験可に 熊本市教委、今夏から 人材確保へ囲い込み

熊本市教育委員会は23日、今夏の教員採用試験から1次試験の受験資格を緩和し、大学3年生も受験できるようにすると明らかにした。深刻化する教員不足を解消するため、早期の囲い込みで人材確保を目指す。合格者は4年生になって受ける試験で1次試験を免除する。
市教委によると、全国では政令市を含め約50自治体で大学3年時に1次試験を受験できる。3年時に合格すると1年かけて2次試験対策が可能になり、学生にも利点があるという。
このほか、1次試験を免除する「大学推薦制度」の対象校種を拡大し、対象者の条件を緩和する。元正規教員や臨時採用講師経験者は、一定の勤務経験があれば免除するなど新たな制度も設ける。
市教委が24年に実施した採用試験では314人の採用予定者に対し、合格者は262人で52人が不足し、初の追加募集をかけても17人足りなかった。
上村清敬教職員課長は「今夏の試験でも受験者が少ないなど厳しい状況が予想されるため、できる限りの手を尽くした。一人でも多く受験してほしい」と話した。
1次試験は6月15日、2次試験は7月下旬~8月上旬に予定している。(後藤幸樹)
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