「こぶ舗装」減速効果 30キロ規制実現、歩行者守る​ 熊本県合志市

熊本日日新聞 | 01月13日 13:40

「ゾーン30」エリア内に設けられたこぶ状の「ハンプ」の上を、減速しながら通過する車を見守る江藤邦光さん=合志市
永江団地の市道に設置された「ゾーン30」を示す道路標識と、緑色の路面標示

 熊本県合志市幾久富の永江団地内で、車から歩行者を守る交通安全対策が効果を上げている。市によると、最高速度を30キロに制限する区域「ゾーン30」と、県内の公道上では現在唯一の「ハンプ」(こぶ状の盛り上げ舗装)を導入したことで、地域を走る車の減速につながった。

​ 対象区域は永江団地と周辺2地区の住宅密集地約61・2ヘクタールで、約1600世帯に4千人が居住。見通しの良い生活道路が碁盤の目のように整備されている。国土交通省の調べでは、“抜け道”としての通行が全車両の2割。このうち通学路となっている永江中央公園前の市道は、朝夕の通勤時間帯の交通量が多く、時速50キロ以上で走る車もあり、特に危険だったという。

 地元自治会の要望を受け国、県、市が約1775万円をかけてゾーンを整備。2019年3月から20年2月までに道路標識と路面標示を各43カ所設けた。また、永江中央公園前の市道約350メートル区間には、高さ10センチのハンプを2カ所設置した。

 国交省によると、ハンプ区間の平均時速は設置前の29・2キロから、設置後は25・7キロに減速。時速30キロ超の車は、58%から41%に減った。また、ゾーン内の平均時速も28・3キロと、規制の30キロ以内に収まった。

 ただ、幾久富を含む市南部は今も宅地開発が進み、永江団地の元自治会長、江藤邦光さん(80)によると、団地内の交通量が減る兆しは見えないという。規制の導入には住民の総意か強い要望が必要で、団地へのゾーン導入は4年を要した。

 「住民が取り締まりの対象になったり、ハンプ通過時の衝撃音が騒音になったりするのではないかという不安の声が多かった」と江藤さん。戸別訪問や回覧板で住民に説明し、自治会の総会でようやく合意を得たという。

 住民の中には規制の効果が見えないとの不満も少なくない。市交通防災課は「自治会などを通じ、区域内の交通安全に対する意識の向上を図りたい」と話す。(木村恭士)

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